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時にユーモラスに、時にシンプルに。
「生活の探求」をテーマに広がる「IDÉE(イデー)」の世界観は、ライフスタイルを多様に彩り、何気ない日常に豊かな感性をもたらします。
都会的に洗練されたデザインで、触れる人々のインスピレーションを掻き立てる「IDÉE(イデー)」の家具。
独自の感性による発信を続ける「IDÉE(イデー)」は、国内モダン家具業界を刺激しリードしてきたブランドとして広く知られています。そのルーツは、1975年。「IDÉE(イデー)」創業者である黒崎輝男氏が「黒崎貿易株式会社」を設立したことから始まりました。その名のとおり、当初はアンティーク家具の輸入販売を手掛けていた黒崎氏でしたが、やがてオリジナル家具の企画販売・国内外デザイナーのプロデュースを中心として展開する新たなブランドとして誕生させたのが「IDÉE(イデー)」です。会社設立から10年後、東京・南青山での出店でした。さらに7年後の1992年には、社名も「株式会社イデー」へと変更されます。
既成の型に嵌らないアイデアを武器に、ブランド立ち上げ当時から独特な切り口で美意識を追求し、冒険的な試みを数多く重ねてきた「IDÉE(イデー)」。まだ無名だった才能豊かなデザイナーとのコラボレーションや、家具製作という枠に捉われずに展開される、ライフスタイル全般に関する企画。どれを取っても斬新な輝きを放っていた「IDÉE(イデー)」の存在は、インテリアのプロフェッショナル達からも注目され、多方面で話題となってゆきます。ブランドとしての存在感を印象づけていたのは、まず何よりもその店構えでした。青山の建物全体がひとつのブランドとして作り込まれ、世界観が染み込んだ外観のもとに、家具や雑貨の販売店のみならずカフェ・書店・フラワーショップまでを併設。生活を彩る場所となった「IDÉE(イデー)」は、クリエイティブなエリアにあっても特に人々の目を引き、その店先には常に活気が溢れました。その後も、青山を中心とした東京全体規模でのデザインイベント「デザイナーズブロック」の主催、ミラノやニューヨークなどにおける海外展示会、都内支店の設立と、「IDÉE(イデー)」は躍進を続けてきました。2006年には、それまで最前線で企画を発信してきた創業者・黒崎氏に代わり、「無印良品」で知られる「株式会社良品計画」が経営を引き継ぐこととなります。
それに伴い、長年親しまれてきた青山の店舗が閉店となった際には悲しみの声も多く挙がりましたが、移転後の店の様子、そして作品に触れれば、ブランドのテーマは変わらずに息づいていることがわかります。「IDÉE(イデー)」のテーマ、それは「生活の探求」。「IDÉE(イデー)」の美意識を日常に取り入れることで生活を楽しんでほしい、という願いは、暮らしそのもののデザイン提案とも言えましょう。
時にシンプル、時にユーモラスな魅力を持つ「IDÉE(イデー)」の作品は、持ち主のライフスタイルによって多彩な表情を見せ、日々何気なく過ごす空間に豊かな感性をもたらしてくれます。
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